整体コラム
マッサージによる痛みの軽減と免疫力向上
マッサージの施術を受けるメリットは大きく2つあり、1つは「部位の痛みを軽減すること」そして、もう1つは「免疫力の向上」にあります。
まず痛みの軽減についてですが、多いのが膝の痛みでしょう。膝の痛みの多くは、膝の関節部にある「関節軟骨」がすり減ったことで起こります。膝の関節部の骨と骨が直接ぶつからないよう、関節軟骨がクッションの役目をしていますが、関節軟骨がすり減ってしまうと、骨がぶつかってしまい痛みが生じます。関節軟骨がすり減る原因の多くは加齢によるもので、高齢者になるほど発生率が高くなってきます。その他にも、スポーツや仕事で膝を酷使している場合に起こりますし、運動不足で太ももの筋肉が硬くなることでも起こります。
関節軟骨がすり減ったことと、太ももの筋肉が硬くなることのダブルで痛みを感じるケースが多いです。この場合は、マッサージで太ももの筋肉を緩めると、膝関節の痛みが軽減します。高齢者の方でも、マッサージにより太ももの筋肉を緩めれば、かなり痛みが軽減され、試す価値は大いにあります。
次に「免疫力の向上」についてお伝えしましょう。人間の体には本来、体内に侵入する病原体に対抗する免疫力が備わっています。マクロファージやナチュラルキラー(NK)細胞、好中球などの免疫細胞は、自然免疫として身体を守っています。またリンパ球は獲得免疫として病原体を認識して、抗体を作り出し免疫力を発揮します。自然免疫は血液によって全身に流れていきますが、血行が悪くなると身体の末端まで届かなくなり免疫力が低下します。リンパも血行が悪くなると流れが悪くなるので、同じく獲得免疫の生産力も落ちてしまいトータルで免疫力が低下し、風邪をひいたりウイルスによる発熱の症状が起きたりします。それを改善させるのがマッサージです。
マッサージで硬くなった筋肉をほぐすことで、血流の流れをよくします。また、ツボを刺激することにより、特定の部位の痛みを軽減することも可能です。さらに、リンパ節に溜まった汚れも揉みほぐして本来の機能を取り戻せるので、獲得免疫が向上します。
このようにマッサージによって、血流とリンパの流れを良くすることで、免疫力を向上させることができるのです。膝や腰に痛みのある方や、身体のだるさや風邪をひきやすくなった方は、ぜひマッサージを施術してみましょう。